5月3日〜6日に怪奇里紗が浅草で開催した「日本一早く“3日間”で原型からガレージキットを作る初心者向け教室」の様子を写真と動画で振り返ります。
1日目 原型作り
朝の10時から教室が始まります。
軽く粘土の説明をしたら、粘土を実際に触ってみます。
会場の様子はこんな感じです。
粘土は初め硬い印象ですが、手で練っていくと次第に柔らかくなります。粘土を触るうちにモチーフが決まっていない方とお話ししてどんなものを作るか生徒さんと決めていきます。
モチーフが決まっている方にはどのような工程で作ると作業しやすいかをレクチャーします。上の写真は作り方の分からないパーツをお手伝いしている様子です。こうすると作りやすいかも知れません。という感じで粘土の使い方をお見せしています。
教室では生徒さんの作りたいものをお手伝いする気持ちでいます。あまり難しいことは考えずに手を動かすことで形になっていく部分と、お手伝いした方がスムーズにいく部分があるので、後でつまずきそうな部分は先回りしてサポートします。
1日目は原型を作る一日でした。間に1時間休憩を挟んで8時間みっちり集中して作業されていました。お疲れ様でした!
2日目 シリコン型作り
2日目は前日作った生徒さんの原型をシリコンを使って型取りしていきます。生徒さんの作った原型を見ていきましょう。皆さん力作で、振り返っていると私も創作意欲が湧いてきました。
驚いているような表情がなんとも素晴らしいですね。リボンの付いた髪の部分は別パーツになっています。
こちらは生徒さんのオリジナルのキャラクターです。デザイン画を見ながら作業を進めてらっしゃいましたが、絵の通りの出来ですね。
こちらの鳥さんは複製の事を考えて顔と体を別のパーツに分けています。原型の形によってパーツを分けて型取りした方が綺麗に複製できます。生徒さんそれぞれの作品の形によってパーツを分けた方がいい場合はどこで分割すると良いかというお話をします。
自立します。
ドラえもんのタイムパトロールです。もとのデザインが丸いですが、粘土になると更に柔らかい印象で可愛いですね。細い棒は爪楊枝を使っています。
瞬きしそうですね。
骸骨は顎の部分が別になっています。柔らかい質感が魅力的です!いいですね。
こちらは星のカービイのワドルディです。ムチムチしていて可愛いですね!りんごも付いています。
どこか誇らしげです。
トゲトゲでかっこいい怪獣ですね。攻撃力の高いクジラという感じです。
こちらはウミウシのブルードラゴンです。柔らかそうな質感が伝わってきますね!良いですね!
優しい目が良いですね!実はこの女の子、手に目玉を抱えているんです。意外なセンスが素晴らしいなぁ。素敵だなと見るたびについ笑顔になってしまいました。
複製したあとに組み立てて写真を撮っていますので、目玉は後でご覧ください^^
猫ちゃんです。本当にとっても可愛い猫ちゃんです。頭と体を別のパーツにしています。
熊さんです。可愛いですね^^足の裏の肉球もいい味が出ています。可愛いけどしっかり爪は尖っています。
こちらは生徒さんのオリジナル作品で、牡蠣の精霊だったと思います。貝殻と合わせるアイデアがすごくいいですし、可愛いです。ほっこりする形です。
兜を被った猫ちゃんが可愛いですね。
型取り
原型をシリコンで型取りしていきます。原型のレジンを流し込む位置に棒を付けて方眼紙に接着します。この時に付ける棒の位置と原型を立てる傾きが複製を成功させるコツになります。
どこに棒を付けるかは、私がお一人ずつ形を見てレクチャーしますのでご安心ください。
※今回の教室では型取りの工程を撮影出来なかったので、過去の教室の写真と動画でご紹介します。
今まで約30名の方が体験されていますが、皆さん失敗なく複製することが出来ています。これは普通の事のように思われるかも知れませんが、慣れるまではよく失敗する工程なのでガレージキットを作ったことのある方が聞くと驚かれるかも知れません。
方眼紙の箱に入れた状態です。ここに特殊な機械を使って空気を抜いたシリコンを流していきます。
シリコンの質感は柔らかく滑らかです。この液体が8時間ほどで固まります。
シリコンを流し込めれば2日目の作業は終了です。翌日の複製は一番楽しい日です。楽しみですね!
3日目 レジンキャストで複製
いよいよ最終日の3日目です!最終日は一番楽しい時間です。シリコンが固まっている事を確認して、方眼紙を剥がしていきます。剥がしたら、シリコン型にカッターで切り込みを入れて中に入っている原型を取り出します。少し緊張する工程です。難しい場合は私がお手伝いししつつ、皆さん上手に原型を取り出されていました。
シリコン型から原型を取り出したら、シリコン型をテープで閉じていきます。この工程は私の撮った動画を見ていただくと分かりやすいと思います。動画では白いシリコンを使っていますが色が違うだけで同じシリコンです。動画の中でレジンを流している型は輪ゴムで閉じていますが、原理は同じです。
レジンキャストという素材を使って複製するのですが、この素材は2液を混ぜると数分で硬化を始めます。教室では目の前で硬化していく様子が見れるので面白いですよ^^
レジンを流してから20分程待って固まったレジンを型から取り出します。この瞬間が1番楽しいですね。
初めは白いレジンを流して、2回目から色を付けて複製しましょう。
うまく複製出来ました!足の爪先に気泡が入りやすかったので、シリコン型を切り開いて空気穴を作ると気泡が改善されました。かわいいですね。
色もついて可愛いです^^
タイムパトロールも複製出来ました^^
爪楊枝を使ったパーツもうまく複製出来ました。※このパーツは細かいパーツなので、機械で気圧を下げてレジンを流しています。
組み立てるとかっこいいですね!
鳥さんも可愛く出来ました^^
きれいに複製出来ましたね!ちゃんと立っています。かわいいです。
うまく複製出来ました^^並べると世界が出来ていますね。
ガイコツの下顎は初め気泡が入ったので、型を切り開いて空気穴を通して気泡を少なくする事が出来ました。こういった型の修正は、初心者の方がぶつかりやすい壁だと思います。もし一度目で上手く複製できなくても型を修正すれば上手くいく事が多いです。この過程を実際に見ていただけるのも教室の良さなのでは無いかと思います。
こちらも可愛く複製出来ました^^
武将猫ちゃんも出来ました!
こちらの猫ちゃん、実は兜を着脱できます!
女の子も上手くいきました。目玉を抱えているこのセンスが素晴らしいです!気泡の入った部分は型を修正して改善されました。写真は気泡の入った部分をタミヤのパテで修正している状態です。
うさぎもくまさんもきれいに複製出来ました。かわいいです。
いいですねー。本当にかわいいです。
後ろのグレーの猫ちゃんが原型です。鼻先に少し気泡が入りましたが、これくらいは許容範囲ということにして、パテを詰めました。
3日間を終えての感想
皆さん素敵な作品を作る事が出来ました!今回は生徒さんが多かったので、多少の心配も有りましたが皆さん原型から複製まで無事に終える事が出来ました。教室に参加してくれた生徒さんの中にはお二人新幹線を使って来て下さった方もいらっしゃって、本当に嬉しく思うとともに気の引き締まる思いでした。また前回の教室の生徒さんも参加してくださり、一回目の教室の後に自宅で作った力作を教室で見せてくれました。
このレポートを書いているのは教室開催の3ヶ月後なので写真を見て振り返ると、皆さん本当に良い作品が出来たのではないでしょうか。「日本一早く“3日間”で原型からガレージキットを作る初心者向け教室」では敢えて原型を作る時間を短くして、ガレージキットを作る一連の流れを楽しんで体験することを目的にしています。限られた時間の中で、難しい事を省いて原型作りから複製までを体験する事を大事にしているのですが、この目的は教室で達成出来たのではないかと思います。
また教室を開催するごとに、皆さん作られるものが違うのでそれを見る事も私にとっては刺激でした。生徒さんにもその道のプロの方が多いのでそういった出会いも毎回楽しみにしています。今回参加してくれた生徒さんが今後も造形を楽しんでいただく一助になれば幸いです。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
教室のご案内
今回レポートした「日本一早く“3日間”で原型からガレージキットを作る初心者向け教室」は下記のリンクでご案内しています。直近では10月14日〜16日の3日間に浅草で開催します。ご参加を心よりお待ちしています!
動画でもご紹介しています。※日程は過去の内容です