3月, 2022 - 怪奇造形作家怪奇里紗 Kaiki Lisaのアトリエ

3月19日〜21日に怪奇里紗が新大阪で開催した「日本一早く“３日間”で原型からガレージキットを作る初心者向け教室」の様子を写真と共に振り返ります。

前編はこちらの記事です。

2日目　シリコン型作り

２日目も天気に恵まれていよいよシリコン型作りです。

お昼までに原型作りを一旦終わらせます。終わらないよ。という方はフォローしまして問題なく予定通りみなさん原型を完成させることが出来ました。

まずはシリコン型の作り方や原理についての解説です。一度行程を体験しないと体感とし分からないですが、知っておかないと失敗する可能性のある部分だけ要点を絞って説明しています。

行程を分けてレクチャーをします。一見気にならない事が案外大事だったりするので、そういう部分も漏らさずお伝えしたいと心掛けています。

割き型の作り方解説です。教室では割き型で複製します。

原型を複製する際に起こる問題点も解説しました。生徒さんの作品に合わせて原型の分割や、アンダーの処理の有無などアドバイスや実演をしました。

複製前の原型たち

複製の準備が整いました。

型取り用のシリコンに硬化材を混ぜてシリコンを流します。

シリコンを流すとこんな感じです。シリコンは6～8時間で硬化します。

机の上はこんな感じです。終盤に撮ったので少し散らかっています。

２日目の行程を忘れた場合見直せるようレジュメを用意しました。

型取りの行程で大事なのは型に対する原型の配置です。ここは大事な部分なので皆さんのパーツを見て湯口の位置を一つずつ確認して失敗のないようにしました。

明日の３日目は楽しい複製作業です！お疲れさまでした！

3日目　レジンキャストで複製

いよいよ最終日です。２日目に作ったシリコン型にレジンキャストを流し込みガレージキットが生まれます。

まず原型の入ったシリコン型から原型を取り出します。これは実際にカッターを使って原型の取り出しを実演しました。

原型を取り出したシリコン型

いよいよレジンを流します。ドキドキですね。

ジャーン！複製できました！左が原型で右の白いのがレジンキャストで作ったガレージキットです。

きれいに複製することができました！

こちらも成功です！こちらの作品は紐を通す穴を作って吊るせるようになっています。生徒さんのオリジナルキャラの豆ビーンズと言う作品です。

こちらも上手く複製できました！1回目は白色で複製しますが、2回目から色を付けての複製をしました。

こちらの作品も綺麗に複製することが出来ました。

接着剤で仮止めするとこんな感じです。すばらしいですね。

朧車も綺麗に複製出来ました！

お一人につき3セット複製することが出来ました。

複製の様子はこんは感じです。手前にあるのは真空脱泡機です。これを使って複製しますが、ご自宅でも教室で作った型を持ち帰って作業できるように機械無しで複製する方法もお伝えしました。

3日間で参加者さんの全員が原型づくりからガレージキットを作る事が出来ました！
お疲れ様でした！

感想

今回は生徒さんが少ない回だったので少し早めに皆さん完成しました。
生徒さんの中では先に進もうと塗料を持参された方もいらっしゃって、複製が終わってすぐ塗装を開始。圧倒される集中力でした。3日間でまさかの原型からガレージキット→塗装まで進みました。

慣れない時に一人で作業していると、この先どうなるか分からずに躊躇して手が動かなくなることがあります。

教室では後々問題になりそうな所は私が対処しますので安心して好きなように作ることが出来ます。粘土を触るのは子供の時以来で、ガレージキットを組み立てたことのない方も今の所生徒さんの全員がキットを完成させられています。難しい事は考えずに作業に集中して、作業出来るのは教室の良さではないかと思いました。

歓迎

新大阪教室では音の聞こえない生徒さんがいらっしゃいました。マスクをしているため読唇が出来ない状態でしたがスマホの音声文字起こしのアプリや筆談で問題なく完成まで進むことができました。

こういったことは敢えて書く必要も無いかとも思ったのですが、もし音の聞こえない方で参加したいけど躊躇している。という方がいらっしゃいましたら何も問題ございません。ご参加を心よりお待ちしています。
お申し込みの際は備考欄にその旨書いて頂きますと助かります。

テクニックについて

私が知らない事もたくさん有りますし、そういう情報交換ができたりするのも私としてはとても有り難いです。教室にはその道のプロの方も多く恐縮しつつ私がお手伝い出来ることを探して生徒さんの作りたい作品に近づける作業です。
その道のプロの方には当たり前の事でも他の業界では知られていない事がよくあるのかな。と感じることもありました。生徒さんに教えて貰ったテクニックは自分で試して皆さんに共有していきたいと思っています。