シリコンの反りに負けないガレージキットの複製方法

ガレージキットの複製に使うシリコン型をボルトで固定する方法についてご紹介します。複製の際に「バリが出来やすい。」「シリコンが反り返って困る。」という方に役立つ方法です。どうやってシリコン型をボルトで閉じるの?と思われた方はTwitterでご紹介したこちら動画をご覧ください。

シリコン型の中心をボルトで締めています。

揃える物

複製する原型、シリコンなどお持ちの複製用具一式に加えて揃える物です。

  • 六角ボルト(6ミリ経、長さ6センチあれば手頃)
  • ワッシャー(外径18ミリ以上内径6.5mm)
  • 蝶ナット
  • 六角ボルトと同経の木の丸棒
  • マスキングテープ幅18mm又は太めの輪ゴム

手順

1,ボルトの穴を開ける位置に木の棒を刺す

ガレージキット

2,シリコンを流す

ガレージキット

3,反対面にシリコンを流す

ガレージキット

ポイント

ボルトを締めすぎない

ボルトが空回りするようになったら、止めましょう。締めすぎると型の歪みに繋がります。

ワッシャーは必要

ワッシャーがあることでボルトを空回りさせ型の締めすぎを防いでくれます。ワッシャーの経を大きくすることで、圧力を分散させる働きもあるので、ワッシャーは使いましょう。

ボルトの長さは型の厚みに合わせる

ボルトの長さは型の厚みより1センチ長いくらいが使いやすいです。あまり長いと長ナットの取り付けに時間がかかるので型に合わせた長さがあると便利です。

ボルトを使い始めたきっかけ

複製を繰り返すうちに熱で反り返るシリコン型の問題を解決できないかと考えていたところ、特殊造形の工房でアシスタントをしていた時にシリコン型に被せて使うFRPのジャケットをボルトで締めていた事を思い出しました。シリコン型でも使えるかも知れない。と試してみたらうまくいきました。

まとめ

こちらの方法では、シリコン型が反り返っても冷ます時間を置かずに安定してバリの少ない複製ができています。シリコン型を板で挟んでゴムで固定する方法が主流ですが、型の反り返りによるバリが気になる。という方はこちらの方法がおすすめです。

複製は原型の形や条件によって色々な方法がありますのでいつも試行錯誤しています。失敗することも多いですが、思いついた方法がうまくいくと嬉しくなります。この方法は本当に便利なので是非お試しください。今後も良い方法が見つかればここに書いていこうと思います。

教室のお知らせ

下記の日程でガレージキットの教室を開催致します。

特に「複製に特化した“3日間”のガレージキット教室」では今回ご紹介した方法での複製を体験できます。「ガレージキットを作ったことがないけど、自分で作った原型を複製したい。」「3Dプリンターで作ったフィギュアを複製したい。」「自宅でガレージキットの複製が出来るようになりたい!」という方におすすめの教室です。

どちらの教室も初心者の方に向けた教室です。ほぼ手ぶらで参加できるような内容になっていますので、どんな道具を揃えたら良いか分からない。という方でも楽しくご参加いただけます。ご興味あられましたらリンクから教室のご案内をご覧くださいませ。

教室でお会いできるのを楽しみにしています!

10月 浅草

日程:10月21日、22日、23日の3日間
時間:各日10時~19時
場所:田原町駅から徒歩5分(詳しい住所はお申し込み頂いた方へ個別でご案内致します。)

11月 新大阪

日時:11月4日、5日、6日の3日間
場所:新大阪駅から徒歩3分
時間:各日10時~19時