私は物事の達者な人にはリズムがある。
これに気がついたのは中学生のあたりだったと思うのです。
前にも書いた通り、私の父は職人で彫刻を生業としてる木彫の達者な人です。
小さな頃からノミと木槌でコンコンコンコンと木をリズミカルに彫っていく父の姿を観ていた幼少期でした。
中学の頃、卓球の達者な人が父と同じようにプレーにリズムがある事に気が付きました。そのプレーのリズムというのが何だか気に入って観察していました。
ある時、絵の塾ではデッサンの達者な人が鉛筆を滑らせる動きにもリズムがあることに気が付きました。その時にこれは何かあると思いました。
達者な人は心地よいリズムの中で作業に没頭出来ている人だと気が付きました。
リズムと言っても音がリズミカルと言うわけではなくて、動きに対する効果の関係がリズミカルなんです。
木彫だと、ここを彫ったら次はここを彫ろうとか考えながら動く動作の一つひとつ目的と結果が対応して美しいんです。
それを観ているだけで話すように伝わってくると言うか、職人の技は目で観て盗めという言葉が有りますがあながち間違って無いなと思います。
それは情報量が多すぎて言葉では伝えられないくらい、一つひとつの動作に目的と結果が対応しているから。
目的と結果のラリーがその人の呼吸と合わさった姿を観るのがとても好きです。
それを見つけた時に私はニヤニヤしてしまいます。
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